気象水利専門家提示：災害情報には自ら注意を

昨日（21日）、気象専門家及び水利専門家は、“7・21”超最大自然災害会議終了後、北京市の排水能力を現在の二年乃至三年に一度というレベルから十年に一度というレベルに昇級させ、下凹立体交差橋など水が溜まりやすい場所の改修と地下貯水池建築等を行い、同時に全社会で防災についての意識を高める教育を広めることを建議。

北京市気象台主席予報員は、この度の暴雨は華北エリアを覆ったが、特に北京が雨の勢いが最大で、これはちょうど寒気と暖気が交差する地点に当たり、気候温暖化とは無関係であると説明。

水利専門家においては、地表の温度が上昇し、大気と水の循環速度が速くなることで極値性天気が頻繁に発生しやすく、加えて都市のヒートランド効果が更に雨を降りやすくしていると説明。クーラーや車の排気ガスが出す熱気は地形が作る熱気とは比較にならないほど大きなものとなっている点を指摘。

北京市政府は基礎施設建設に都市排水施設の改造を加える必要がある。北京市の大部分の排水能力は二三年に一度遭遇する想定で作られた基準の低いもの。7月21日に北京市が遭遇した雨は正に五百年に一度という規模で、現在の排水能力では全く太刀打ち出来ないものだった。実際、雨の多い時期に備えて蓮花橋など50箇所が整備されていたが、全く意味をなさなかった。更に整備しても使用される地面素材が水が浸透しない材質だった点も水浸を招く大きな原因。

都市の防災減災の主体は政府だが、そこで暮らす我々も災害時の知識はもっておくべき。先ず警報情報は自主的に得るよう心がけたい。気象部門が発布する警報は、テレビ、ラジオ、野外スクリーン、社区スクリーン、バス地下鉄移動テレビなどを通じて発表されるシステム。こうしたツールを通じ予報情報を得て、雨が降った当日は予報情報や変化に注意したい。

“気象部門が発布する警報は、危険が近くまで押し寄せている、ということ。的確な情報であり、解除されない場合は危険が更に迫っていると認識するべき”と注意を促している。雨自体は自然現象で災害ではない。その自然現象と人々が作り出したものが衝突した時に始めて災害となる。