北京市六区間における自転車レンタルサービスは、いよいよ「通存通取(何処でも利用でき、何処でも預けられる)」が実現するようだ。北京市運輸管理局は市政府協力委員会が提出した「快速自転車レンタルネットワーク建設」提案の見直しをはかり、自転車レンタルサービスを地下鉄駅周辺3キロで試験的に運営すると発表。
今後、自転車レンタルサービスは政府が指導し民間企業が運営するスタイルとなる。公共自転車レンタルネットワークの建設にむけ、「無料+相応しい料金の徴収」という経営模式を採ることで公共自転車の循環率と使用率向上をはかる。また道路に自転車用通路を設置したり、自転車道路の幅の見直し、条件が整う環境であれば専用道路を敷くといった項目も計画されている。将来的には都市道路計画にも盛り込まれ、自転車道路の建設が優先的に考えられるようになる。
自転車は環境にやさしい乗り物。しかし自転車レンタルネットワーク建設は公共サービスを謡いながら市全体としての統一した企画に欠けていた。結果、自転車の利用が難しく、更には自転車権利保障など問題も発生し、益々市民の自転車利用が遠ざかっている。
自転車レンタルサービスを行う企業も苦労している。目下、比較的大手に入る自転車レンタル企業は貝科藍図、方舟、龍騎天際の三社で、本格運営は始まったばかり。各社独自の運営を行っており企業間の共有サービスはない。費用も時間性、日数毎、月極め、年間契約など様々、長時間使用を支援するものの、利用時間が長いほど料金は安くなるシステムで回転が悪くなる。加えて政府の関与が希薄で、結果、企業自らその負担を負わざるを得ない現状。
今後、北京市運輸局は公共自転車レンタルサービス発展敷設と模範化にむけ、都市六区で「通存通取」を目指す。北京市全体で統一した建設と運営サービス基準を立ち上げる、先ずは交通ICカードを自転車レンタルにも使用できるよう開拓する。レンタル料は一律料金と距離による階段式料金を採用し、回転率と利用率アップを応援。試験地点は、総合ビジネスエリア、文化保護地区、重点ニュータウン及び地下鉄沿線及び周辺三キロが指定エリア。
自転車発展は既に北京市5年緑色交通計画に入っている。2015年までにレンタルポイントは1000箇所に増え、導入台数は5万台となる。自転車を利用して出かける人の割合は交通機関全体の20%を目指す。